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企業が20年継続する率

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企業の生存率。それどんなデータなの?

先に書いておきます。いいデータがないのでモヤモヤしてます。

19周年を迎え、ふと企業の生存率(存続率)が気になりました。よく引用されるのは国税庁のデータだといわれる「20年で0.3%」という値ですが、ソースとなる情報が確認できません。

仕方がないので他の参考となりそうな情報源がないか調べてみると、中小企業白書2011年版(P.187)に、帝国データバンクのデータを引用したものがあります。これによれば20年での生存率は52%。あらら、上の国税庁のデータといわれているものと比べると大きな乖離。注釈には「実際の生存率よりも高めに算出されている可能性」が記されているので、大きくても52%、という値だと見ておくと良いのかもしれません。

工業統計調査からの類推

ソースがないと何となく気持ち悪いので引き続き他の手法を調べてみると、さらに遡り、2005年の中小企業白書の際に、経産省の工業統計調査を用いたデータが公表されていることがわかりました(リンクはこちら)。

ただ、この元データは、製造業のみ、かつ従業者4人以上の事業所に限定されているため、企業全体の網羅性はありません。さらに10年経過後までのデータしか整理がありませんでした。いずれにしてもこのデータによると、10年経過後は35.9%の企業が存続しているということになります。(開業を1として、1年経過後の平均値79.6%以降、順に10年分の計算を行う)

さらに、平均値を見ると7年以降の生存率は前年の92%前後であることから、えいやってことで、11年目以降20年目までを毎年92%と仮定してみます。すると20年経過後では15.6%という計算になりました。

時期、対象業種、何をもって生存しているかなどの揃え方がすべてバラバラなのでなんら根拠のある比較は出来ませんが、20年で0.3%という数字は肌感覚としてどうもあわなかったところ、製造業だけとはいえ15.6%と言われると確かにそんなあたりかなと感じます。もっとも、ITやインターネット・モバイルなどになれば同一社名で継続しているという意味では10%は切っているかもしれません。

ま、ただ残ればいいって話でもないので、今日も朝から元気に頑張ることにします!

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