「男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会」の最終報告書

「男性」を変えるためのまず第一歩

昨年から議論を続けてきた「男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会」の最終報告書がまとまり、内閣府のWebサイトで公表されました。

男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策~未来を拓く男性の家事・育児等への参画~

この専門調査会は昨年の男女共同参画会議で設置が決定され、私を含めて11名の委員で議論を続けてきました。この専門調査会が設置される前後で乳児用液体ミルクについての報道が増え、さらにこの専門調査会で国としての最初の議論をすることになったこともあり、一度は会議に今まで(専門調査会では)見たことがないぐらいに報道の方が入られるということもありました。

報告書の本文は31ページとコンパクトにまとまっていますのでぜひ全文読んでください。男性の家事・育児の参画状況がどのようになっているのか、共働き世代が既に6割を超えるなどの社会構造変化に直面する中で男性が関わることの必要性が高まっているという背景の整理からはじめ、その意義、施策の対象をどこに絞るのか、課題、取り組みという順番で整理されています。

議論全般は委員の皆さんのご協力で大変ロジカルに進めることができ、「誰を対象に議論するのか(フォーカスを絞る)」「背景・意義・課題・施策のサイクルをどこまで考えるのか」などを早い段階で整理することができました。ともすればこのような会議は発散してそのまま帰ってこないなんてこともなくはないのですが(!)、具体的な施策などの前に議論すべきなのがそもそもの背景と意義だ、ということでこの専門調査会では扱うポイントを絞った分、不慣れな進行役の私でも何とか乗り越えられました。改めて委員の皆さんのご協力、ご理解に大変感謝です。

そしてその具体的な取り組みについては、このあと同じく男女共同参画会議の下におかれている重点方針専門調査会にて施策の議論として進められることになっています。当然、今後の予算要求にも繋がっていきます。

メッセージは3行だ!

ところで、委員を引き受けていただいたファザーリングジャパン理事、コヂカラ・ニッポン代表の川島高之さんからは「国がつくる長い報告書などは民間は誰も読まない。説明するならば3行メッセージ!」というお話しをいただきました。一方で、国が出す報告書のサマリーが3行というわけにはやはりいかないので、最後に個人的にサマライズしようと思います。

もっとも、私のまとめ能力では3行にはなりませんでした…。それでも短くと思い要約するとこうなります。

自民党のPTに

この報告書の最終の取りまとめの会議後、たまたま直後の時間で自民党のPTに呼んでいただき「なぜ男性の家事育児参画が必要なのか」「これを推進する意義は何であるのか」「女性活躍、働き方改革とは切り離せないのはなぜか」という話をしに伺いました。

そのような場を設けていただいたことはとても光栄ですし、まずなにより政権与党が男性の家事育児参画を考えること自体一つ前進です。しかし一方で驚きもありました。例えば、私のようにずっと議論に関わる者にとっては当たり前に知っている(育児休暇の)指数であっても、国会議員の方々の中には触れたこともおありでなければ肌感覚もおありではない数字もあるのだと知りました。即ち、国民に広く、という前に永田町でまず広く、というところにも課題は眠っているわけです。

『男性の意識改革は、女性活躍・働き方改革と表裏一体』。いずれにしてもとにかくこれに尽きます。バラバラの議論、いきなり出てきた話ではなく、男性の働き方、男性の暮らし方、その意識を変えなければ、女性活躍や働き方改革の話も進まないというぐらいに密接な関係です。

男性の育休。取ろうかどうかではなく、取れ。

ところで先日、当社の株主に決算報告に行ったところ、担当者の男性の方がその会社で初めて(設立50年ぐらいの歴史)育児休暇をとられていて、上司の方が代わりにこの報告を受けていただきました。上司の方が育休取得を大変好意的に話されていて、それを聞いて本当に嬉しくなりました。ステキです。自分でも取りたかったな!、という一言がさらに本音を感じました。もちろん、ご本人は前例が無いところを切り開いちゃったのでさらにステキです。

そして今日。当社の男性社員の育児休暇申請書が私のところにまわってきました。最初は「取ろうかどうしようか」なんて眠たいことを言っていたので「取ろうかどうしようかではなく、取れ! 」「育休とってみなきゃわからないことがある!」「パパになるスイッチが育休で入るんだ! そこで学ぶことは将来仕事にも絶対プラスに繋がるぞ!」「少しじゃなくてしっかり取れ!」と言っていたら、きちんと考えたようであります。

働き方、女性活躍。そして男性の意識。日本の社会が変わる一歩です。

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