日帰り北京や深夜便移動

事情が変わった日中間の深夜便

2015年に書いた「上海から日本への深夜移動の巻」は、その後上海や北京からの深夜便フライトが続々と追加されたためにこの手段を使う必要はなくなり、上海からであればピーチやANAの深夜便、北京からであれば海南航空の最終便が「夜に移動できるフライト」の世の定番になりつつあります。(定番とはいえそれをいつも利用する予定を組むのはイヤですが)

羽田には深夜になると天津からのOKAIR、上海からの上海航空、春秋航空、そして朝方にはNH968という、最近お世話になることが多い深夜便が同じく上海から帰ってきます。

もっとも、いつの間にか南京発静岡行きのフライトは、南京発7時20分は変わりませんが色々と変わっていました。まず週2便から1便に、さらに静岡着が以前の10時40分ではなく11時40分になり、しかもどうやら今後のダイヤでは8時55分発12時40分着、というさらに後ろ倒しの設定だそう。こうなると、これにお世話に成る日は来なさそうです。

日帰りの利便性。

いずれにしても、日帰り北京、日帰り上海という予定が以前と比べて実現性が高くなりました。日帰りはどのエアラインも高めの航空券しかありませんが、予定が詰まっていれば仕方なきもの。

いつかはこれがあるだろうと思っていた中、今まで日帰り台北、日帰り台南(台北乗り継ぎで飛行機でいけた時代)、日帰りソウル、までは経験していましたが、今回新たに日帰り北京が加わりました。なにも嬉しくはありません。

日帰りと深夜便

ますば日帰り。朝は羽田から北京。今回はこれがシップチェンジで2時間以上遅れ出鼻くじかれ、帰りは北京から羽田の海南航空。預託手荷物なし、ABTC、最近北京で列が並ぶようになった税関は「ごめんごめん無いからスルー」でほぼ歩きを止めることなく出ることができ実質降機から15分。往路のdelayさえなければ実質6時間ぐらいは北京にいられます。

北京からの帰りは、CA183(21:30羽田着)かHU7919(01:00+1羽田着)が遅めでですが、HU7919はdailyではないのと、CA183は17:20北京発なので実質市内には14時半頃までしかいられません。つまり日帰り北京を実現しようとするとHU7919でないとほぼ意味がないのです。

そしてもう一つ。上海経由で日本へ飛ぶ方法。これだと機内にいる間に朝になります。。

もともとはCA183で帰ろうとしましたが会議が長引いてしまい、しかもHU7919が満席(ビジネスまで…)で、代替案としてCA1883(20:20PEK-22:30PVG)で上海に飛び、NH968で羽田に飛ぶ方法。夕方の北京空港は混むのでCA1883より後にするのはおすすめできません。一方、上海-羽田はこの時期、風も強いので浦東を上がって羽田に着くまではぴったり2時間。国内線か!、と。

オルタネート

北京を遅めに出る方法で東京に着く方法が他にないのかと言われると、台北から北京まで曜日によってCIかエバーが飛んでいまして、これでPEK-TPEをこなし、そのあと朝方のピーチ(daily)かタイガーエア台湾に乗ってくると9時前には羽田に帰ってくることができます。今回は残席なしで出来ませんでした。しかも朝9時前羽田では予定にも間に合わない。

なお、桃園の夜はかなり寂しいので(これもそういえばやった)夏も冬も、つまり春や秋でなければ決してこの移動はおすすめできません。桃園で一晩あかすとき、ベンチもあいてなくて床に横なって寝たときには「わたしゃなにしてるんだろう」と一瞬だけ考えました。

というのを機内で書いて羽田に朝5時前に着きましたので、これから帰って少しだけ寝ます。

Hover Camera – 240グラムの4K搭載ドローン

GMIC2016に行ってきました

ちょうど数日前にTechCrunchやTHE BRIDGEなどでも取り上げられていたドローンの「Hover Camera」。わずか240グラムで4Kカメラ搭載、そしてソフトウェアベースの手振れ防止機能、というスペックをもって創業以来わずか2年でドローンを作ってきています。250グラム(0.55ポンド)を切るとFAAの登録が要らないことから、この重さを切ることで手軽に使えるようにしようとしています。

そのHover Cameraの実物を北京で開催中のGMIC2016 で見てきました。

あ、念の為。念の為、少し声を強めにして申し上げておきますが、仕事です。広告、アプリなどの様々な新しいモバイル系のサービスの動向を見るために会場を全て回ってきました。またスタートアップが集中して小さなブースを出しているところがあって、ここは将来の大物がいる可能性もあるので一つずつ丁寧に見てきました。ということで、blogではあえてドローンの話を書いているだけです。はい。

ほかに何があったかって? 私の個人的な視点では去年と今年の比較で増えたのは「VR」「医療(特に診療予約)」「金融」「IoT」の4領域。小米が打ち出すスマートホーム「米家(mijia)」は炊飯器と水質計の実物を初めて触りました。

ということでHover Cameraの写真

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実際に飛んでる様子が確認できました。

実際に飛んでる様子が確認できました。

実物を見ると改めて小ささが分かります。

実物。ごめん、どこのお兄さんか分からないけど持っている姿の写真がこれしかなかったよ。いい表情!

残念ながらまだ買うことは出来ず、http://gethover.com/から登録しておくとお知らせがもらえるよと教えてもらいました。ちなみにHover Cameraを開発しているZero Zero Roboticsという会社は北京と深圳にオフィスがあるとのこと。恐らく開発をしているだろうなと(すごく適当な推測。深圳というだけで)深圳の会社が深圳零零无限科技有限公司。ここの100パーセント株主が北京零零无限科技有限公司。この北京零零无限科技有限公司の株主は今日現在の登記によると

  • GSR Principals Fund IV, L.P.
  • Chng Yi Ta(外国籍個人)
  • 北京中瑞泰元咨询服务企业
  • 北京真格天投股权投资中心
  • GSR Ventures IV, L.P.
  • CHEER RANK LIMITED
  • Abdur Rashid Chowdhury(外国籍個人)
  • 深圳市长盈鑫投资有限公司
  • 深圳市安鑫一号投资管理企业
  • 王孟秋(法定代表人)
  • Amlight Limited
  • 北京中泽致远咨询服务企业
  • 上海峰瑞投资中心
  • 浙江民营企业联合投资股份有限公司
  • 上海厚创投资管理服务中心

と、スタートアップらしさを感じさせるファンドの並び方。IDGが2300万ドルを投資したとしていますが、GSRや真格(ZhenFund)などの名前はここで確認できるものの、そもそも登録資本が142万元余りしかないため、投資スキームが何か別にあるかもしれません。そもそも中国法人の登録資本に組み込まない資金調達方法はいくらでもあるので、表面的なことからだけではわかりません。

今週は東京→北京→上海→北京→東京でした(まだ東京に飛んでないけど)。北京、暑いです。。

北京で日系企業合同面接会に参加しました

先週土曜日、クララオンラインは北京で開催された日系企業合同面接会(中国日本商会主催)に参加しました。

いわゆる一括での新卒採用活動は東京では数年前に取りやめ、第二新卒やキャリア採用に限ったリクルーティングを行っています。これは、新卒といっても当社の場合、そもそも4月入社に限らず、また留・遊学などを経て入社するケース、そして外国籍社員の場合には年齢が25~30歳であることも多いという過去のケースから、マス向けの新卒採用に並んでも効果的ではないう判断からです。ただ北京では新卒採用を続けていたこともあり、今回は東京と北京の採用の両方を想定しながら参加してきたところです。

私と中国人社員で一組、そして別の社員2人で一組と計2組で面接にあたらせていただき、夕方までにおよそ70名ぐらいの方のお話しを伺ったと思います。大変優秀な学生さんが多く改めて驚いたほか、日本人で北京に留学されている方にも何人かお会いしました。

が! 横はANAさんとJTBさんのブース。斜め前はトヨタさんのブース。入り口近くにはイオンさん。クララオンラインも9時から16時までの間に面接が途切れることはなかったものの、これらの各社さんの列は閉会ぎりぎりまで続く勢いで、横のJTBさんのブースの担当者の方はおそらくランチ休憩なしのぶっ通し7時間だったのではないかと思います。それぐらいの勢い、でした。

個人的な印象ですが、日本での留学経験がある学生さんの場合、何らか日本でアルバイトを経験していることが多く、そこでの経験、たとえば接客やマナーなどの研修を通じて得たことがある人は、印象が良い意味でやや違うなとも感じました。

お互いにとって良い出会いがあることを期待しています。

日本と中国のオフィス間の電話の内線化

拠点間の電話の内線化

クララオンラインは、日本(東京・名古屋)と中国のオフィスの電話を内線化しています。これは大企業などでは比較的よくみられますが、中規模の企業では未だに国際電話やSkype などで通話しているケースをよくみます。最近はV-Cubeなどのクラウド型会議システムも出てきていますが、日々の業務での電話は依然として電話は手放せません。

ここでは、クララオンラインが内線化した背景と、内線化した際のメリットについて自社の事例を整理した上で、海外に拠点を持つ企業へのおすすめのソリューションとして紹介したいと思います。

従来のコミュニケーション

クララが海外展開を始めたのは2004年。最初は台湾への展開で、台南という台湾の南にある都市に3人のスタッフがいるところから歴史が始まります。その後2006年に大連駐在員事務所を立ち上げ、その年の終わりにシンガポールでUsonyxというサーバホスティング会社を買収しました。

台湾に展開した当初の音声コミュニケーションはSkype で、PCとヘッドセットで会話というのが大半でした。著しく不便なわけではないものの、電話と違って「相手が着席していること」の確認は必要ですし、不在の場合にはタイミングの調整が必要です。大連も同様でしたが、当時の日中間のインターネット品質は今よりもさらに貧弱で、ほぼ使い物にならなかったと記憶しています。

その後、(記憶が正確ではありませんが)2007年か2008年頃にはシンガポールと東京との間を内線化しました。当時はCisco のISRを使った構成で、東京・名古屋・シンガポールの内線化を実現しました。(この時の構成はCiscoのプレスリリースに残っています)

構成を見ていただくとお分かり頂けるとおり、これはインターネット上にVPNトンネルを張る構成のため、一定程度のインターネットの通信品質が求められます。一方、2011年に北京に進出して以来何度もこの構成を検討しましたが、やはりインターネット越しに音声を安定させることはなかなか難しく、断念していました。

携帯電話同士の通話

日本でもビジネスコミュニケーションに携帯電話が使われることがすすんだ一方、中国では日本よりもさらにビジネスコミュニケーションでの携帯電話の比率は高いという事実があります。便利なのは便利なのですが、日本と中国のスタッフの間のコミュニケーションが携帯電話で進むと自ずと上がるのは国際通話の料金・・・。+86/+81をつければというのはお互い大変便利なものの、高いときには一人月額5~10万円ぐらいの通話料を払っているケースもありました。(最初はビビリましたが、そのうち慣れちゃいました。業務だから仕方がないという割り切り。とはいえ。。)

アプリを入れたIP電話なども試しましたが、通話の安定性の問題と、そもそもパッと通話の習慣が切り替わるかというと難しく、結局社内では普及しませんでした。(今ではWhatsAppなどありますが、それでもなかなか安定しません)

まずはIP-PBXのデータセンタへの移設

ここからは試行錯誤の連続で時間がかかりました。まずは、もともと東京本社の社内ラックにおいてあったIP-PBXを、データセンタに全て移設しました。その下にインターネット越しで東京・名古屋のオフィスの電話網がぶら下がるかたちです。東京のオフィスとデータセンタ間は2経路に分け、建物への入線の経路も分離するため異なる足回りを使っています。

したがって、いわゆるNTTの電話線は東京のオフィスには引き込んでいません(唯一あるのはファックス用の回線と、災害用の回線)。地味に将来に効くのは、この先移転するときにも電話の設備の移転が簡単という点。まだそのメリットは享受していませんが…。いずれね。

日中間の通信の改善

次に、日中の拠点間の通信を改善するために、中国電信の国際インターネット網であるCN2(AS4809)とクララオンラインのバックボーン(AS23661)を接続しました。この経路にVPNを張ることによって、北京のオフィスと東京のオフィスの間でファイルサーバの共有などを実現しました。

何も考えずにインターネット越しにトンネルを張ると経路やスループットを安定させられないのと同時に、専用線やIP-VPNを契約するとそこそこお金がはるので現実的ではありません。CN2経由にすることにより、インターネットという性格上ベストエフォートではあるものの、かなり安定します。インターネットの会社ですからベストエフォートという点への理解は十分にあるので、これは比較的容易に導入できました。

ところで、ここで出てきたのはセキュリティの問題です。日本法人と中国法人では、法令も違えば、セキュリティに対する教育の前提も違います。ネットワーク的に必要なセキュリティ対策は施した上で、中国側でも日本のISMSに準じた教育をするという取り組みを進めました。

音声を乗せる

しばらくはファイルのやり取りだけに使っていたところ、日中間のコミュニケーションを円滑にしたいという思いも増えてきました。この頃は、また日中間でSkype がまた多く使われていましたが、プチプチ切れてしまうのでミーティングにならないことも少なくありません。ストレスも大きければ、切れてしまうとそのまま片側で会議が進んでしまい、結果として情報共有が出来ないという二重のロスが発生します。

そこで、日本のIP-PBXの下に上記のCN2を経由するトンネル越しで音声を乗せる判断をしました。中国のオフィスには日本と同じ電話機を設置することで、内線化を実現しました。なお、今はリプレイスに伴ってNEC製のIP-PBXを採用しています。

オフィス間のやり取りがとてもスムースに!

結果には相当満足しています。それぞれの拠点の社員同士のやり取りが圧倒的に増えました。正確な数は計測していませんが、恐らく1日あたり数十本ぐらいの頻度で使われていると思います。

音声の品質は、中国側の事情で夕方になると悪くなる(スループットが落ちてしまうため)状況もありましたが、これも北京オフィスのISPと契約を変更して対処しました。

Skypeでも会話はできてたんじゃないのと思うのですが、この結果から見ると、インフラは「使うことに何らハードルを感じないレベルまで落とし込むと、自然と皆が使うようになる」という事実がわかります。離れた拠点同士の社員のコミュニケーションはどうしても疎遠になりがちなところ、声を聴くだけで一気に近づきます。

このような企業におすすめ

日本と中国の業務の連携性が高く、頻繁にコミュニケーションをとっており、かつ両方の拠点に一定の人数以上の社員がいるというのであれば、このソリューションは検討すべきです(断言)。

導入までに必要な期間は、既に日本国内でIP-PBXを導入している企業であれば設計や回線手配などを含めると最短で3か月をみればよいでしょう。中国側でこれに接続できる電話機の手配可否などを確認した上で、中国拠点のインターネット回線の品質などを調査し、必要であればISPを変えるか、ISPとの契約を変えるなどのことも考えられます。

このためだけの固定費は決して高くないですし、なにより業務がスムースに進むので効率が上がります。自社で実際に取り組んだ事例なので自信をもってすすめられます。

中国でのクラウドがニフティさんとの共同事業になった背景

先々週の話で恐縮ですが、中国のクラウドサービス「鴻図雲」(ホンツーユン)をニフティさんとの共同事業とする旨を発表しました。その内容はプレスリリースをぜひご覧いただくとして、blogでは少しその背景を書き残しておくことにします。

 

2012年にはじまった両社の交流

最初にニフティさんとの接点があったのは2011年。これより前のクララオンラインの戦略は、特に決めていたわけではないものの、お客様に提供するIaaSは自社サービスのみというある種のこだわりがありました。サーバホスティングをずっとやってきた中で、その他の可能性を検討することは自然と少なかったように思います。

あるきっかけでお声がけいただいたあと様々な協業検討を両社で行いましたが、早い時点で「中国展開」という点に絞り込まれていました。実情を見ていただくべく中国にも来ていただきましたが、おりしもその前後に中国全土でのデモも。一部にある反日感情を露にした中国を見て頂くことになりましたが、日本での報道とを見比べて頂くことになり、結果としては良かったのではないかと考えています。その後、2013年にはニフティクラウドの基盤について技術提供を受け、当社のクラウドサービスとして「鴻図雲」(ホンツーユン)を中国でリリースし、日系・中国系のお客様にご利用いただきはじめることになりました。

 

両社が持つ日中のシナジー

ニフティさんは、ニフティクラウドの日本における十分な実績については言うまでもなく、また国内勢のパブリッククラウド市場で高いシェアをお持ちです。一方のクララオンラインは、中国を含むアジアでの事業経験、中国での電信サービスに関わる経営許可、中国のバックボーンネットワークに関わる経験などを持っており、拡がる中国のクラウド市場に向けて両社の協力関係は実現性が高いと私も判断しました。

もう一つ、当社はパブリッククラウド市場にはそもそも参入していなかったという背景も一つあります。少しだけ振り返ると、クララは共用サーバ→専用サーバ→VPSという順にサーバホスティング事業を展開してきましたが、早々にパブリッククラウドの市場には出ないという判断をし、クラウドという範囲でいけばプライベートクラウドと当時呼ばれていた領域に特化していました。仮にパブリッククラウド市場に当社もうってでていたら、冒頭に書いた両社の協業検討はそもそもおきえなかったかもしれません。また、今でこそ当社は様々なクラウドサービスの運用を行うことを事業の一つの軸に置いていますが、一つの事業(この場合、サービスより広い範囲)をビジネスパートナーと連携して進めるということはまだまだ我々に経験値が足りていませんでした。逆にニフティさんには様々なパートナーと組むという力と経験が既におありであり、我々もそこから多くのことを学ばせて頂きました。

 

加速する中国のクラウド市場

検討を始めた時点では中国のパブリッククラウド市場はまだヨチヨチ歩きでした。しかし、急速に立ち上がり、筋肉をつけ、ある面では既に日本は抜き去られた感があります。アリババのグループである「阿里雲(Aliyun)」は一気に市場最強のプレイヤーに成長しました。中国の電信市場は外資による直接提供は認められていないため、スキーム作りも複雑です。2012年から現在までの間には、外資ではMicrosoft AzureやAmazon Web Services(AWS)も中国での展開を発表しました。Microsoftは従前から中央や地方政府との関係も良好であるといわれていますが、Azureに関するスキームも中国政府に刺激を与えない方法をとっているように見えます。

いずれにしても、中国という巨大インターネット市場が急速に拡大する中、爆発的にクラウドサービスの市場が大きくなることは、この10年中国のインターネット事業に関わっている身として強く感じていました。そのため、何が何でも早くサービスをはじめ、そして早く広める必要性があると強く思い続けてきたわけです。ただ、まだ中国のパブリッククラウド市場は欧米・日本ほどの仕上がり感は見せていません。あまりにもAliyunだけの出来上がりが大きいせいもあるでしょう。依然としてインターネットデータセンタ(IDC)のニーズは強いものの、この裏側は物理的なサーバのコロケーションニーズに引っ張られています。これはいずれ、かなりの割合がパブリッククラウドに移行すると見ています。

 

中国という「大きなケーキ」

ただ、中国という「ケーキ」は、あまりにも大きいのです。市場のシェアとはそのケーキをどのように各社が分けたかですが、日本では数パーセントのシェアでは勝てたとはいえないものの、中国はそもそもケーキのサイズが大きいので、小さく見えるシェアでも十分な利益があがります。むしろ一人勝ちもできないようになっています。私たちは冷静に、このケーキのまず一つのカットを取りにきたのです。

もう一つ別のたとえをしてみましょう。なんといっても中国の大地は広いですから、土に水を撒こうとすれば水はたくさん必要です。またとても一人で水を撒ききることはできません。いつも中国で日本企業を見ていて感じていますが、水を中国全土で少しだけ撒くような中途半端なことをするぐらいならば、どこか1都市、2都市ぐらいに絞って集中的に撒くべきです。今回ニフティさんに鴻図雲(ホンツーユン)を共同事業としていただくことにより、一緒にこれから北京や大連など北側から水を撒き、先に私たちが植えておいた種を育て、そして花をさかせるつもりです。花が咲くまでに必要な太陽の光となる市場ニーズは十分にここにあります。

北京にて。

北京で開かれているガンプラ大会予選(GBWC2014)

公式ガンプラ世界大会(GBWC2014)の北京予選。場所を変えながらずっと開かれており、今年はその北京予選会場がオフィスの近くでしたのでオフィスからの帰りに寄ってきました。

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会場では、エントリーされたガンプラの展示が行われています。場所が少し地下鉄の駅から離れているところのため(三里屯から少し歩いた世茂工三。イトーヨーカドーや無印良品が入っている建物です。)、もう少し交通の便の良いところだといいなと。過去には西単の大悦城で開かれていた年もあるようですね。人の入りがすごかったかというと、会場には2回立ち寄った中で「大盛況だった」とはいえませんでしたが、そこそこ。

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また会場の中では、ガンプラの販売や、「ガンダム模型教室」も開かれていました。小さな子供が両親と一緒に作っている姿も。

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ガンプラかぁ。私個人は子供の頃にはミニ四駆ぐらいで終わってしまっていたけれど、大人になると「大人買い」できるようになるわけで、おもちゃ売り場行くとワクワクしちゃいますよね。

ところで、トンカツの新宿さぼてんが三里屯の中にできたので行ってきました。こっちはお昼時、大盛況。キャベツもご飯も美味しい。ごまは、すっても風味が出てきませんでしたが、お新香はいい感じ。さぼてんの中国の公式サイトまだ無いのかな。

北京でLINEのイベントが開かれています

上海でもLINEのストアが開かれたことがニュースになっていますが、北京でも三里屯の太古里で開かれています。相変わらず私のLINEのアカウントは、中国でログインはできてもメッセージが送れませんが…。(中国国内同士での音声通話はできることを確認できました)

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地下1階には、このイベント期間中にLINEのグッズを売るストアも作られていて、私が見た昼と夜の2回では、ぬいぐるみや携帯カバーなどを買う姿が多く見られました。みんなLINE使えているのだろうか…。

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裏の裏を読むと、そもそもこうしたイベントを開くことができているという点で、LINEと政府との関係は何らかの歩み寄った形跡があるはずであると思っています。巷でいわれているような「禁止ワードを投稿できたから…」というのは直接的には今回の遮断理由ではないでしょう。

そもそも「外国サービス」という位置づけであったLINEが、中国向けにサービスを提供することによって中国の規制をうける段階以降、当然ながら適切な体制と許可(増値電信業務経営許可のメッセージングだけでなく、そもそも音声を通す、映像を通すとなると許可の範囲は大変広くなるし、事業者に求められる検閲体制もある。)を確保する必要が出てきたわけで、そのあたりの調整が行われているのではないかと推測しています。

そのきっかけの一つには、もちろん中国でのLINEのパートナーが変わった、ということもあるでしょう。私個人の意見としては、そこに何かがあったと感じています。

ところで、北京空港にファミリーマートができるようです。おお!

高鉄で北京から上海へ移動

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「高鉄」。日本でいう新幹線で北京から上海に移動しています。報道されている通り、先週から中国では軍事訓練が活発化しており、昨日などは上海では7割近い国内線のフライトが欠航になるというかなりの異常事態です。今日はどうしても移動する必要があるため、安全策をとって北京から上海への移動を、移動する私含めて5人ともすべて高鉄に変えることにしました。

北京から上海への移動は5時間から5時間半程度。列車により停車駅が異なります。最も速い列車は、北京を出ると済南、南京だけに止まり、次が上海です。北京は北京南駅、上海は虹橋駅がそれぞれ発着駅です。この路線にはおなじみの日本の設計の新幹線(E2系をベースにしたもの)が走っています。

いくつかトピックを整理しておきます。

  • 予約時のパスポート番号や身分証明書の番号の違いには注意。 – 今回、一緒に出張している中国人の社員の番号が末尾一番だけ違い、予約したチケットの窓口での受け取りは×。こうなると主任の窓口にいって引き取ることになりますが、どちらの列も並ぶのに30分近く並んでおり大変です。ちなみに今回の場合は、手書きのチケットが渡されていました。
  • 携帯でのデータ通信は、基地局間のハンドオーバーが追い付いていない。 – 時速300キロ前後で走っていますが、見ていると電信も聯通も、基地局を離れたときに次ぎの基地局と接続する際、一度しっかりと接続が切れてしまっています。
  • 携帯での音声通話は、北京から天津ぐらいまでと、蘇州から上海ぐらいまでは悪くない。 – 主観ですが、音質は昔の東海道新幹線と同じ感覚ぐらいです。
  • 飲み物と食べ物は事前に買ったほうがいい。 – 社内販売もありますが、さすがに6時間近い列車移動ではなにか口に入れたくなります。改札口の手前でしっかりと買い込みましょう。
  • 一等にある電源プラグは二人で一つ。 – ケンカしないようにしましょう。一等の上にビジネスクラスの設定がありますか、高すぎて乗ってませんので分かりません。。
  • 駅の停車時間は各駅ともに基本は2分で設定。 – すーっと空気を吸いにいく時間はあまりありません。。外に出るなとのアナウンスも流れます。

そして、何より列車の中で仕事をしようと思っても、上に書いた通りデータ通信が安定しないため、なかなか仕事に集中するのは難しい状況でした。

飛行機と比較してみます。北京市内の当社のオフィスから空港に行くのと北京南駅までの時間はあまり変わりません。空港には少なくとも一時間前に到着する必要がありますが、さすがに渋滞などの可能性を考慮して国内線でも一時間半前にはつくようにします。一方の鉄道は、チケットを持っていればギリギリでもOKですが、予約したチケットを引き取ろうとすると列に並ぶことも必要です。すると少なくとも30分前には着くようにしたくなります(日本でもあまり変わりません)。

移動時間の比較をすると、飛行機では、約2時間半。高鉄は5時間半。着く場所は虹橋で同じ。費用は、高鉄の一等と飛行機の安い航空券であればほぼ変わりません。こうなると私個人の意見では「インターネットに繋がらない時間が短い方」を採りたいので、飛行機に軍配が上がります。ま、一度経験できて良かったですが。。

Ameco Beijing – 中国の機体整備工場

Ameco Beijing

Ameco Beijing

先日北京空港で、搭乗前にバスからたまたまAmeco Beijingのメンテナンスセンターに近いところまで移動することがあり、ふと、このAmecoのハンガーの中を見たらユナイテッド航空の777が中で整備中。

Ameco Beijing(Aircraft Maintenance and Engineering Corporation)は、中国国際航空とルフトハンザが60:40で出資している会社で、いわゆる航空機の整備を専門に引き受ける会社です。この機体の横には中国国際航空の737や、ユナイテッド航空の747も見えました。Webサイトによると、ライン整備からC整備までを請け負っていて、737/747/757/767/777は全てC整備までやっているよう。

Ameco Beijing の中に見えるユナイテッド航空の777など

Ameco Beijing の中に見えるユナイテッド航空の777など

C整備のような大規模な整備を海外でやることは決して珍しいわけではなく、例えばSwireグループ(キャセイパシフィックなどを展開する企業グループ)が持つHAECOやTAECOというAmecoと同様の整備会社は香港や厦門で同様のサービスを展開しています。日系の航空会社でも(今がどうなっているかは知りませんが)中国の済南にあるSTAECO(山東航空とHAECO、TAECOなどのJV)の整備工場まで737をもっていっているところがあります。また、TAECOやSTAECOなどでは、旅客機を貨物機に改修する作業も引き受けています。

中国での機体整備の一つのメリットはもちろんコストであるといわれていますが、安かろう悪かろうでは困る話。そのため、こうした工場はFAA(米国連邦航空局)、EASA(欧州航空安全機関)などの認定を受け、どの機体であればこの工場で認定整備を受けることができるか、ということが決まっています。

日本の整備の現場は見学ツアーもありますが、中国の整備工場の中、機会があれば見学してみたいな・・・と。

中国電信の4Gを使ってみた(2.スピードテストの巻)

中国電信の4Gのスピードテストをしてみました。土曜日の朝、しかも中国は端午節で連休に入った日ということもあり、混雑度合いによる影響は加味されていません。ただ、むしろネットワークが空いていることにより、設備やネットワークとしてどれぐらいの速度が出るかという確認の趣旨であれば有意な内容であると思います。以下、調査場所は北京の工体北路です。4Gの電波が立っていることを確認しています。

調査方法については迷いましたが、他の国との比較ができるようにwww.speedtest.netを用いました。このサイトの場合、まず最初に自分の端末からのpingを打って、レイテンシが小さいサーバとのスピードテストをするようになっています(その中で指定もできます)。そのため、特定の場所との通信速度を測ることには適していませんが、「この環境でどのぐらいの速度が出るのか」を確認することは出来ます。

以下、3回試した結果です。一番上が北京師範大学のサーバに、二番目と三番目は北京電信(中国電信の北京の会社)のサーバに繋ぎにいっているようです。北京市内で完結しているのと、この端末が中国電信の端末ですから、北京電信であればキャリア間の接続性による影響はありません。ちなみに、それぞれへのレイテンシは19ミリ秒でした(モバイル環境ということを加味するとかなり近い)。

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京師範大学のサーバとの通信

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京師範大学のサーバとの通信

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京電信のサーバとの通信

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京電信のサーバとの通信

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京電信のサーバとの通信(別サーバ)

中国電信の4Gのスピードテスト: 北京電信のサーバとの通信(別サーバ)

結論、率直に言ってこの数値結果は速くて驚いています。これは、実は日常的に使っている感覚とのずれがあるからで、「40Mbpsも出ているほど速いかな」という感覚です。日本との通信はもともともユーザの端末がどれぐらい速くなってもなかなか改善するものではありませんし(それでも日本のメールサーバからの受信速度は体感的に2倍ぐらい)、中国国内のサーバとの通信でも、経路や帯域の問題で速度が出ないことはよくあり、これぐらいの速度が出ているという実感はあまりありません。つまり、端末側が速くなってもその他の問題が色々と残っています。

誤解がないようにいうと、確かに体感では3Gよりは確実に速くなっています。そして、例えば同じ都市内のサーバや、同じISPもしくは接続しているISPの通信であればこれぐらいの速度が出ています。今度、時間があるときに自社の北京の設備(中国電信ともBGPで接続されている環境。AS23844配下)にファイルを置いて、純粋にファイル転送にかかる時間をを測ってみることにします。