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一人でも多くの人をホームベースに返すこと

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先週、社内の会議で、あることを話しました。実に基本的な話ですが、その基本的な話を今一度したかったのです。

「コンペで負けるのは、よいのです」。

  • 野球で言うならば、打って内野ゴロになるのは、打とうとする意識があるのでいいのです。ただし、仮にタイミングが間に合わないと分かっていても「全力ダッシュ」して、一塁まで走りきってください。
  • お客様に触れず、ただ結果が出ないと嘆くことは「見逃し三振」。これが最悪の姿勢です。
  • コンペで負けることは、ビジネスをしていればもちろんあります。でも、お客様に提案するために知恵を絞りきり、全力を出し切った上でも負けてしまう時には、実力が足りないということです。実力が足りていないという現実を直視して、足りないところをその日から鍛えることができるならば、次に繋がります。もちろん「次は必ず勝つぞ」との、諦めない気持ちは欠かせません。

「一人でも多くの人をホームベースに返すこと」

  • プロ野球のチームには、ホームランバッターもいれば、犠打(送りバント)でチームに貢献する人もいれば、ヒットをコツコツと打つ人もいます。9人のメンバーが全員ホームランバッターであればスゴいことですが、普通はそれはない。私はどうチームに貢献できるか、ということを自ら考えるしかありません。プロの世界(=つまりビジネスの世界)は、アマチュア野球ではないので、監督が「お前はこうチームに貢献しろ」などとは言いません。結果が出なければ来年の契約更新はないのです。
  • また「私は打撃には貢献できませんが、守備が得意です。」という選手が全員のチームは、一点も失わないかもしれないけれど、勝つことはできません。安易にビジネスを勝負事だとはいいませんが、自分との戦いであることには間違いありません。
  • 野球は結局のところ、ホームベースに一人でも多くの選手が帰ってきた方が勝ちです。チームが一丸となって、結果を出しきるしかないのです。

この日言いたかったことは、「プロはプロとして自分で考えろ」ということです。野球をたとえに使いましたが、サッカーでもバスケでも駅伝ででも同じように言えるでしょう。とにかく、一人で戦うものではないということです。そして、プレイ中の動きは自分で判断するしかないのです。

ランナーなしのサードゴロ。キャッチャーとライトはファーストの裏側にまわり、ボールがそれる時に備えます。これは野手の基本の動作。できて当たり前。小学生でもできます。ところが、ワンアウトランナー二塁で、左中間にヒット。この時、中継に入る内野手は、ランナーの足の速さ、外野手の肩の強さ、アウトカウント、打球の速さなどを瞬時に考えて動くわけです。監督やコーチがベンチからサインを出してくれるわけではありません。「自分で」考えて、しかもその場で「判断」するしかないのです。

そして、「コンペで負けてもいい」という最初の話に繋がります。ビジネスの打率は野球よりは上げたいところですが、野球であれば打率3割で上等。残る7割の打席は、出塁できないのです。ただ、なぜ結果が出なかったのか次のプレイまでに自分の中で突き詰められるならば、きっと次のプレイでは前より良い動きになっているはずです。

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