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今週は大連へ

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色々な意味でやや冷え込みを感じる大連

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今週は大連でした。北京が25度近くなっているのに大連は15度前後。肌寒いです。そして、景気もやや冷え込みを感じます。北京や上海と比べて大連の景況感が様々なところで少し弱いなと思うところです。これは建設ペース、街中のにぎやかさ、ショッピングモール、人の動き、能力に対する給与水準の変化、などからです。あまり中国の統計値をもってのみでマクロの話をすることは私自身は好みませんが、地域別に公表される値が裏付けるとおり、大連は北京・上海のスピードに追いついていない、と感じます(2015年は大連は17位の3.9%。遼寧省全体では3%成長)。

域内総生産の和とGDPがあわない、という話

ところで、最近耳にした話題で少しだけ気になることがありました。以下はGDPまわりの統計に詳しい方であれば読み飛ばしていただいても結構です。これは「中国の統計が信用できない」という話の一つのネタとして言われる「域内総生産の合算と、国全体のGDPのズレ」についてです。以下、簡単にご説明しておきます。

この話題は、中国の統計において、域内総生産と国全体のGDPの和があわないことを指摘しているものです。そして、この和が合わないことでもって「数字がどこかで鉛筆ナメナメされているのではないか」のようなことを言われています。確かに中国の現場で統計数値を扱うときの乱暴さはあちこちで見ており、このblogでも紹介しているとおり通信関係の公表値の中には明らかに足し算が間違っているものもそのまま公表されてしまっていることがあります。統計の専門でもない私が言うのは変ですが、少なくとも検証過程が甘いということはわかります。また、そもそも計画経済の歴史の中ではこうしたことは今に始まったことではなく、統計データの水増しという話は長年の経緯として存在してきました。このあたりは私より、社会主義経済を研究されている方にとっては中国の話に限らず、のことでしょう。ただ、そもそも統計データの取扱いの問題に限らず、地域と国とで統計の方法に違いがあるなど、「二つの値が合うはずがない」という背景があるというところを理解しておく必要がある、といえます。(この問題について詳しく、しかし簡単に知りたい方には 埼玉大学社会科学論集第138号 「中国GDP統計をめぐる論争の再考」が良いでしょう。)

従って、二つのデータにズレがあることによってだけで「中国のGDPは信頼できないデータである」と安易な結論を出すのはやや考え物であると思うところです。重要なことは、実感がこれを裏付けているかどうか、やはり目で見て、一定量の意見を街で聞き、さらに比較する、ということではないでしょうか。ふと、このよく出てくる話題を思い出してしまったので書いてしまいました。

そろそろ成田空港に。34からのアプローチ。そういえば、34Lのエンドの新しいスポット、、、、行きたい、、。

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