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NHKを取り巻く議論。

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NHK改革の議論が小泉発言の一つ一つで動いています。今日は、チャンネル数の削減についての発言が報じられましたが、そろそろ違和感を感じ始めている人も出てきているのではないでしょうか。

私は二点、気になっています。一つは竹中大臣の「私的な懇談会」という建前の会合が、実は実質的な政策決定における形作りの場所になっているように見えること。もう一つは、そもそも受信料をどうする、チャンネル数をどうする、という問題は表面の事柄であって、今こそまさに放送全体の将来を根本から考えるべきタイミングにも関わらず、一部の問題だけがトピックとして出てくることです。特に地方の民放の経営を今後10年以上を踏まえてどうするかという問題もあると思いますが、表立った議論が見えません。あえていえば、肥大化肥大化と繰り返しいうものの、チャンネル数の論争を取り上げてもこれはある意味政府が今まで間接的にみてきた領域であって、それをひっくり返すならば相応の理由は求められるでしょう。

英語放送(もっと言えば、違う国の人に自分たちの立場を理解してもらうためには相手の国の母語で伝えるべきで、戦略的に中国語放送や韓国語放送、アラビア語放送なんてのをインターネットを通じてやっても良いと思う)の拡大は概ね賛成ですが、もし竹中懇で放送が議論されるならばそういうことではなく、そもそも放送自体がどう今後進む可能性があるのか、あるいは経営基盤がキー局と比べて弱い地方の民放がどのように生き残れるのか、という広い議論をもう少し期待したいところです。

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