読書記録 直近1ヶ月分

読んだ本を書いて残しておこうと(後々になって自分が何をその時に関心を持っていたかが分かるようにという意味でも)思っていても、ふと時間が経つと書き忘れてしまっていてそのままになってしまっていました。ので、何とかこの1ヶ月分の記憶を取り戻して書き残しておきます。

まず反転―闇社会の守護神と呼ばれて(田中森一, 幻冬舎)。バブルを知らない世代にとっては話し自体がある意味新鮮です。そして、この間 blogに書いた駒崎さんも紹介されている本で社会起業家という仕事 チェンジメーカーII(渡邊奈々,日経BP社)。前作と共に社会起業家に関心がある人には相当読まれているようです。高校生や大学生でこうした分野に関心がある人はまずは読んでおくべきかと。

あとは、起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語。よく取り上げられている人と、この本で初めて詳しく創業の経緯を知った人とがいて、これもこの時代に一つの記録として残してもらうことが必要なものだと思います。講演録だけど汗出せ、知恵出せ、もっと働け!(丹羽宇一郎,文藝春秋)。ちょっと古めの本ですが引っ張り出してきたのは新版 リース取引の実際 (日経文庫)、語られなかった皇族たちの真実(竹田恒泰, 小学館)。明治天皇の玄孫にあたる方。確か選挙に出る出ないの話しを新聞で見たことがあり、そんな記憶から本屋で興味を持って買いました。でこれを読んですぐに買ったのが、皇室へのソボクなギモン(辛酸なめ子/竹田恒泰,扶桑社)。後者はちょっとライトな感じかと。

買って読み始めてすぐやめてしまったのは赤い諜報員。著者を知らなかったのでドキュメント・ノベルの方だということを知らずに手に取ったまま買ってしまいました(ノンフィクションのコーナーにあっんだけど…)。

ほかに軽めの読み物では新幹線ガール(メディアファクトリー)。車内販売の人ってずっと立ちっぱなしだし、酔っぱらいには絡まれるし、そもそも時速250キロを超える車内で歩くなんてどれだけ大変なんだろうと思っていましたが、その大変さもわかる一方で、仕事の裏側が見えて親近感のわく内容でした。ただ、泊まり勤務もあれば、東海道新幹線だとそれなりの乗務時間をこなさなければならないようで、体力勝負の仕事だということも見えてきます。若いのに凄いな。で、この本を読んでから新幹線の中で車販の女性の顔を見るようになったのですが(この人に会えないのかなと)、ジロジロ見るのもあまり良くないし、だいたい何百人いる中の一人にというのはさすがに難しそうです。。。

このメディアファクトリーが、新幹線ガールの続編のように出したばかりなのがローカル線ガールズ。こっちは福井のえちぜん鉄道にいる女性のアテンダントのお話し。車掌ではなく、乗客のサポート役のような役割のようなイメージ。アテンダントがいるということは何かの記事で読んだことがあったので興味を持って読んでみました。なんだか写真集という気もしないでもなく…(^^;。

坂の上の雲

司馬遼太郎の坂の上の雲、八巻をようやく読みきりました。きっかけになったのは、ある党の参議院議員の先生の事務所を訪ねたら、普段お前はどんな本を読んどる、と聞かれた話から司馬遼太郎の話になり、大連によく行くという話をしたら、坂の上の雲はまだ読んでいないのかと言われて慌てて書店に行ったという顛末。秋山兄弟の話はNHKの委員のときに「08年に連続ドラマをやる」という話を聞いていたし、1月に水師営や203高地に行ったときにもっと知りたいと思ってはいました。が、この仕事の状況じゃ本を読む時間など与えられるわけもなく、blogの更新頻度さえも減り、移動中にキーボードを走らせまくるか何かの待ち時間に数分で書ききるぐらいしか出来ない状態です。でも一巻を読んだらどうしても読み通したくなり、一日に数ページしか読めないときもありながら、数ヶ月かけてようやく終わりました。

僕の感想など、それを見て坂の上の雲を読もうなんていう人は出ないだろうから書いても仕方ないのだけれど、読み終わって、さて僕が思ったことは、日本の中学や高校の歴史でこういう歴史はどこまで教えてくれるの? ということ。学校行ってないので残念ながら歴史に出てくる話なのかどうかさえ残念ながら知りません。ただ、若い時にこういう歴史小説に触れることも、自分たちの歴史のわずか100年ちょっと前に起きた出来事に関心を向けることも、それが何の意味があるかと問われると即答できないけれど、何かちょっとは意味がありそうな気がします。広瀬中佐の歌はなぜか前から歌えたんだけれども、旅順で203高地の上に立ったとき、旅順港外が本当に遠くに見えて、そして港への入り口が狭いのもよく見える。日本がここを取りたかった意味は周りを見渡してもよくわかったし、どれだけあの港に入るのが大変かも、地図を見るより百倍理解できました。しかしあの無謀な戦争をやってから、まだ僅か100年。日本が戦争社会に突入するきっかけにもなったこの戦争を、出来れば高校生ぐらいにはきちんと教えておいてほしいなと。教わってるのかな。歴史の教科書に載っているぐらいじゃなく、だけど。

さて僕が一番読みたかったのは実は八巻の最後、聯合艦隊解散之辞が出てくるくだり。その参院議員の先生がすらすらと暗記されていたのを唱えられて、僕はその日本語の美しさと言葉の深さに感激してしまい、帰ってきてすぐに一人で黙々と覚え始め、「二十閲月ノ征戰已ニ往事ト過ギ・・・・・・古人曰ク勝ツテ兜ノ緒ヲ締メヨト。」とブツブツいってたら妻に変な目でみられました。途中のフレーズは難しくて残念ながら覚え切れていませんが、「神明ハ唯平素ノ鍛錬ニ力メ」で始まる最後の段落は完璧です。仕事は決して兜の緒を締めるべしという状態にはまだ無いのですが、勝ったときのために覚えておきます。

今日、会社に行くために駅に向かう途中で書店をちらっと見たら、坂の上の雲が平積みになっていました。この書店ではこのあいだまではどの巻も取り次ぎにお願いしていたような状況だったのに、ね。

お正月に読んだ本

この正月に読んだ本を忘れないように書いておきます。これからはこの blog にメモさせてもらいます。そもそも私は書店で何も考えずに(しかし金券ショップで買った図書カードの残高の範囲で)本を買うのであまり普段から一貫性のある読み方はしていませんからあまり参考にはならないかもしれませんが、こういう企業の経営をするときに何を読んでいるかということをたまにお聞きいただくときもあるのでご参考までに。ちなみに読書の方法は「書かないと忘れるから大切なことはメモをとる」、「必要なところはページを折る」、「赤線引きまくり」です。

「血と骨」(梁石日,幻冬舎文庫)の上下巻を共に。ちょっと古いけれど「吉野家の経済学」(日経ビジネス人文庫)。これまた古いですが、サービス業の原点としてよくケーススタディで出てくるのでノードストロームウェイ(日経ビジネス人文庫)。そして最後に極めつけでちょっと重たかったのが「ビジョナリー・カンパニー 2」(ジェームズ・C. コリンズ)。

血と骨はこの冬に映画化もされましたが、1930年頃の在日の世界を描いた強烈な小説です。難しい人たちは、在日文学が変わった、解かれた、という解説をされていますが、そもそも読んでいる量が少ない私にはわかりません。しかし個人的には、細かいところで、こういうことを書ける時代に自分たちが生きていることの凄さを色々な意味で感じます。

吉野家の経済学は前から読んでみたくて買っておいた本。牛肉輸入停止の話よりももちろん前の本ですが、そういうリスクがあることが触れられていて興味深いです。牛肉輸入停止のときにはフューチャーキッズの鶴谷さんに声をかけていただいて、日経の一面広告で「吉野家頑張れ」の広告を出させてもらったこともありました。もちろん吉野家大好きです。

ノードストローム・ウェイは、そもそもノードストローム自体が多くのケーススタディで取り上げられていて、サービスの基本は何かということを考える上で一度触れてみたかったのです。ノードストロームを知る上での入門書ですが、さらに詳しい論文をいくつかあたってみたくなりました。うちの会社のサービスの中にも取り入れたいところがたくさんあります。在庫のところなんかはかなり参考になりました。

ビジョナリー・カンパニー2は、読むとまずわくわくします。さぁ何か自分の会社に活かせることはないか、このアイデアはうちの会社に使えないだろうか、ああこれはすぐに実行したいぞ、といてもたってもいられなくなります。これを読んですぐに自分の会社を題材にして色々な改善ができるフィールドが与えられていると、この本はただのメソッドではなく、左手で意識を高め(即ちこの本を持って)、右手にペン(まぁPCのキーボードですが)という具合で脳が直接働きます。それは前著のビジョナリー・カンパニーもそうだし、あるいはトム・ピーターズのエクセレントカンパニーもそうかもしれません。

そもそも、自分が創業7年めにして経営の真の面白さを知ったのはこれら2冊を読んだところによる部分が大きくて、特にこの一年はここを軸に読み物のスポークも拡がっています。

元気になる本

私の、元気になるための本です。名古屋の会社に普段は置きっぱなしですが、ぱらぱらとめくるだけでその時に詰まっている問題のアイデアが出たり解決方法が見えたりします。あるいは、元気がないときにめくると、元気が出ます。私のもっとも尊敬する、Virgin のRichard Branson の本です。最近自宅に持ち帰ってきました。

特に一番右の本、「ヴァージン 僕は世界を変えていく」は、私が会社を潰しかけたときに、うちの会社の社員からもらった(正確に言うと借りっぱなしといったほうがいいかもしれない)本です。その後立て直すのに厳しい毎日だったときには、この本を枕の下にいれたり、かばんの中にいれて常に持ち歩いて読んだりもしました。本の紙は色あせてしまっています。

とにかく好き。ここのような会社を作ってみたい、というのが事業家の端くれとしての私の大きな夢です。社員を大切にする、社員と楽しむ、事業を楽しむ、という気持ちは本当に面白いし、自由な生き方をする Richard の性格には憧れるし、何より今まである価値観をぶっ壊すことに何も躊躇せず全力で取り組める力は、私たちの世代が持たなければならないものです。今年は水陸両用自動車でドーバー海峡渡ったんですよ。もう楽しすぎる。Virgin は、私が唯一、ここだったら入りたいぞという会社です。元気でるなー。1100272945