中国のシェアバイクの「再配置」事情

利用ニーズにあわせた自転車の再配置

MobikeとOfoは、シェアバイクの自転車が溜まったエリアから必要と見込まれる場所へ移動させる「再配置」をしています。

例えば朝の通勤時間帯に駅からオフィス街に移動が集中すると、いったん昼間は稼動が減るのでまた別のエリアに持っていくわけです。そして夕方になるとまたオフィス街に集中的に移動させてきます。単に朝昼晩の時間帯だけでなく、量を見ながら細かく配置を工夫している様子が伺えます。

移動をしているのは

北京で見ていると、再配置をしている様子を見かける量は圧倒的にMobikeの比率が高く、その半分ぐらいの量でOfo。移動させる手段に用いられているのは写真のような電動三輪車が主です。

Mobikeの自転車を移動している。比較的綺麗に載せているほう。だいたい何台かの自転車がピーピー鳴ってる。

必ずしもユニフォームや電動三輪車のデザインは統一されておらず、電動三輪車にMobikeのシールをつけて走っている様子もいれば、Mobikeのビブスを着ているだけの人も。つまり、これらの作業を請け負っている人たちがいるわけです。最近、OfoのTシャツを着ている人を初めて見かけました。あのTシャツ、欲しいです。

Ofoの自転車を移動している様子

Ofoの自転車を移動している様子。はみ出しているのはどこも同じ。

Mobikeのビブスを着ているオジサマ

Mobikeのビブスを着ているオジサマ。これも欲しいなぁ。

Mobike

夕方のお仕事。これから移動させにいくようです。写真、ブレてる。

何度か大型のトラックで移動しているのを見ましたが、どうやら「投下」作業が中心で、再配置には細かく電動三輪車が活躍しているようです。

再配置の単位

一台あたりで再配置できる量はせいぜい10台。人によってきれいに積んでいる人もいれば、下のOfoの写真のようにとにかく詰め込んだぜという人も。さすがにステキな乗せ方で興奮したのであわてて写真を撮ろうにも手がブレました。

いつもよりたくさんのっておりまーす

そう、ワタクシ、この再配置をしているオジサマを見るのが好きで必ず写真を撮っています。そういえばこの仕事をしているのはオジサマしか見ていません。

 当社のオフィスの周りでよく見かける再配置オジサン。

当社のオフィスの周りでよく見かけるオジサマ。

他社はどうしているのか

一方、この2社以外のシェアバイクでの再配置の様子は見えません。bluegogoは一度だけ移動しているオジサマがいましたが、それ以来ありません。ほかの自転車は「ユーザお任せ」のようです。

ところで、Mobikeの方によれば移動・再配置は利用データに基づいているとのことですが、正直、本当にほしいときにはすべて移動させられているときがあり(特に、夜でタクシーが捕まりにくい時間帯)、「あれだけ昼間にダブついてんのに今ここに一台も無いの!持っていきすぎだよ!」と思うことも。そういうときに限って、「見つかった!やった!」と思ったら自転車が壊れているというガッカリに出会い、コノヤローと思うわけです。よってオジサマ、全部持っていかずに、もう少しだけ残しておいてください。

敷地の入口に「共享自行车禁止进入本小区」「共享单车禁止入园」と書いてあったり建物の正面に「禁止停放共享自行车」という看板が出てたりと、一気に「ここ入るなよ・置くなよ」という文字を目にすることが増えました。また、歩道がこの写真のようにほぼ自転車で埋め尽くされている場面もあります。

歩道の様子

歩道埋まっちゃってるよ!

中国中で「問題」として取り上げられることが増えてきていますが、これだけの量を投下した以上、人間の移動だけで自転車が最適化された配置になることは難しいでしょう。私個人は、こうした状況にイライラとするのではなく、きっとすぐに改善策を考えるだろうなとそちらを楽しみにしているところです。今後各社がどのように再配置を工夫するのかに注目しています! ガンバレ!

享騎電動車 – 上海の電動シェアバイク

自転車のように見えてペダルは使いません

上海に来ると北京と少し違うシェアバイクの風景があります。電動自転車です。北京にも今月からmangoという電動自転車が進出してきましたが、上海はその比ではなく広まっています。外見は日本の電動アシスト自転車に似ていますが、ペダルでもこげても電動「アシスト」機能はなく完全に電動車です。電動スクーターのような感じです。

上海の電動自転車にもいくつか出始めてきていますが、この黄緑色の享骑电动车が先発。もともと享骑出行といっていたのが享骑电动车になり、今は第2世代(家本調べ)の電動車が投下されています。

享騎電動車。黄緑の特徴的なカラー。

この暑すぎる上海で自転車をこぐのは単なる苦行でしかないのですが、電動車はまだマシでありまして、木陰の道などは風が気持ちよく感じ、、、るわけはありません。ただの熱風です。(ちなみに今週の上海は連日40度近い気温が続いています。iPhoneの天気情報によれば体感温度が46度近い日もあります。)

まず享骑电动车は置き場所が比較的集中しています。というのも、そもそも停める場所が他のシェアバイクと違って自由ではなく、ある程度指定されたエリアに置かないと「施錠できない」ようになっています(正確には課金の終了ができない)。ちゃんと指定した場所に停めてねって書いてあるのでそのとおりにしましょう。

指定した区域内に停めてね。って。

享騎電動車が並んでいる様子。よくこの光景を見かけます。

停車して施錠しようとすると、ここには置けねーから「P」に置いてねと。施錠できないので置きに行くしかない。

よって概ね比較的集中しているわけですが、ま、それでもそのあたりに放置されているのも見つけられます。

乗る前のお作法

乗るときにQRをスキャンすることは他と変わりませんが、スキャンすると残りのバッテリー容量と大まかな走行可能距離がわかります。

5キロ以上乗ったことがないのでこの目安の妥当性はわかりませんが、私はだいたい50パーセント以上残っているものを選ぶようにしています。少なくなるとややスピードの出が悪い気がします。しかし、単に気のせいかもしれません。

バッテリー残量と走行可能距離が表示

見分け方

第1世代と第2世代の見分け方は簡単です。第1世代はバッテリー残量メーター兼ライトが真ん中にドン。第2世代はハンドルの右側に。正直なところ、二つの世代で乗り心地にほぼ違いはありません。第2世代の方が(新しいためか)幾分ペダルが軽いかなというぐらい。

期待していたのはね第1世代も第2世代もサドルの高さを変えられないこと。MobikeとOfoで私がOfo派なのはサドルの高さが変えられるってのもあるんですが、全体的にシェアバイクは変えられないのが多いんですよね..。レンチがあれば出来そうな気もするのですが…。

なお第1世代と第2世代という言い方は私が勝手につけた表現です。私は第2世代を選ぶようにしていますか、初めての方はまずはどちらでも良いと思います。

これが第一世代。

これが第二世代。

バッテリーの盗難防止

いわゆるバッテリー盗難問題も第二世代になってカバーがつきはじめています。しかしそれでもバッテリーカバーをこじあけようとしたなという痕跡のあるのも見つけました。いけません。

これが第一世代のバッテリー。強引にやれば確かに盗まれそう。

カバーがついた第二世代。日本の自動販売機にもこういうのある。

痕跡。ドライバーか何かでこじあけようとしたかな。

ナンバー

今では電動自行車扱いでナンバーもついています。初期に投下されたものの中には僅かについていないものもありますが、7-8割の享骑电动车にはもうついています。

ナンバー。もっとも、この位置では周りからは見えません。

ちなみにこのナンバーは、おじちゃんたちが乗っている電動車と同じです。

行政上は同じ扱いということ。

走りやすい上海

上海にきたらぜひ試してください。日本にはない電動車(このカタチのままでは日本ではいけません。あ、警察官の前ではこいでくださいねと売ってた人たちがいましたね…)。決済だけAlipayかWechat Paymentに紐づける必要がありますが、身分証明書がなくともパスポートで実名認証はクリアできます。

こんな感じでスーイスイと。下の写真では歩道がすいてたので歩道を走ってますが、右側車線の路側帯(自転車のマークが結構書いてある)を走るのが基本。なお、左側を走ると逆走です。ぶつかります。

スーイスイ

木陰になっているところも多いです。スーイスイ。

それでも油断してると前から三輪車がきます。お気をつけください。

自転車のベルではなくブザーがついてるので「気づいているよ」という意味でもプップーと。

日帰り北京や深夜便移動

事情が変わった日中間の深夜便

2015年に書いた「上海から日本への深夜移動の巻」は、その後上海や北京からの深夜便フライトが続々と追加されたためにこの手段を使う必要はなくなり、上海からであればピーチやANAの深夜便、北京からであれば海南航空の最終便が「夜に移動できるフライト」の世の定番になりつつあります。(定番とはいえそれをいつも利用する予定を組むのはイヤですが)

羽田には深夜になると天津からのOKAIR、上海からの上海航空、春秋航空、そして朝方にはNH968という、最近お世話になることが多い深夜便が同じく上海から帰ってきます。

もっとも、いつの間にか南京発静岡行きのフライトは、南京発7時20分は変わりませんが色々と変わっていました。まず週2便から1便に、さらに静岡着が以前の10時40分ではなく11時40分になり、しかもどうやら今後のダイヤでは8時55分発12時40分着、というさらに後ろ倒しの設定だそう。こうなると、これにお世話に成る日は来なさそうです。

日帰りの利便性。

いずれにしても、日帰り北京、日帰り上海という予定が以前と比べて実現性が高くなりました。日帰りはどのエアラインも高めの航空券しかありませんが、予定が詰まっていれば仕方なきもの。

いつかはこれがあるだろうと思っていた中、今まで日帰り台北、日帰り台南(台北乗り継ぎで飛行機でいけた時代)、日帰りソウル、までは経験していましたが、今回新たに日帰り北京が加わりました。なにも嬉しくはありません。

日帰りと深夜便

ますば日帰り。朝は羽田から北京。今回はこれがシップチェンジで2時間以上遅れ出鼻くじかれ、帰りは北京から羽田の海南航空。預託手荷物なし、ABTC、最近北京で列が並ぶようになった税関は「ごめんごめん無いからスルー」でほぼ歩きを止めることなく出ることができ実質降機から15分。往路のdelayさえなければ実質6時間ぐらいは北京にいられます。

北京からの帰りは、CA183(21:30羽田着)かHU7919(01:00+1羽田着)が遅めでですが、HU7919はdailyではないのと、CA183は17:20北京発なので実質市内には14時半頃までしかいられません。つまり日帰り北京を実現しようとするとHU7919でないとほぼ意味がないのです。

そしてもう一つ。上海経由で日本へ飛ぶ方法。これだと機内にいる間に朝になります。。

もともとはCA183で帰ろうとしましたが会議が長引いてしまい、しかもHU7919が満席(ビジネスまで…)で、代替案としてCA1883(20:20PEK-22:30PVG)で上海に飛び、NH968で羽田に飛ぶ方法。夕方の北京空港は混むのでCA1883より後にするのはおすすめできません。一方、上海-羽田はこの時期、風も強いので浦東を上がって羽田に着くまではぴったり2時間。国内線か!、と。

オルタネート

北京を遅めに出る方法で東京に着く方法が他にないのかと言われると、台北から北京まで曜日によってCIかエバーが飛んでいまして、これでPEK-TPEをこなし、そのあと朝方のピーチ(daily)かタイガーエア台湾に乗ってくると9時前には羽田に帰ってくることができます。今回は残席なしで出来ませんでした。しかも朝9時前羽田では予定にも間に合わない。

なお、桃園の夜はかなり寂しいので(これもそういえばやった)夏も冬も、つまり春や秋でなければ決してこの移動はおすすめできません。桃園で一晩あかすとき、ベンチもあいてなくて床に横なって寝たときには「わたしゃなにしてるんだろう」と一瞬だけ考えました。

というのを機内で書いて羽田に朝5時前に着きましたので、これから帰って少しだけ寝ます。

久々の高鉄(中国版新幹線)で杭州から上海

杭州から上海までの1時間の旅

杭州東駅から上海虹橋への移動で朝一番から高鉄(中国版新幹線)に乗ってきました。およそ150kmの距離を一時間強で走ります。

朝の渋滞に巻き込まれたくなく、しかし地下鉄はというと前日夜に少し歩いて確認したらホテルからそこそこの距離。そもそもスーツケースを地下鉄で移動するのはちょっとイヤだなとも。よって2時間前にホテルを出てタクシーで移動。西湖のそばからで20分ぐらいでした。

チケットの窓口が見つからないよ!

外国人なのでチケットの受け取りは事前予約した番号とパスポートで窓口でのやり取りが必要なのですが、、、空いている窓口が見つからない。。

タクシーで降りた北側の二箇所にある乗車券売場は自動機しかなく、人がいないのです! 人いてよ!

そもそも今回杭州東駅は初体験。いつものマイカントリーな北京南駅は建物に入ってからチケットの窓口があるのですが、杭州東駅はいきなりセキュリティ。中を見渡してもチケットの窓口は見えません。

だいたいこういうときには「朝だからどこか一ヶ所だけがあいている」という法則により(どんなんだか)、聞くか探すかです。聞きました。一階だよって。でもこの駅は広い。変なところから一階に降りると迷いそう。探し回った結果、東側の一階に降りると人がいるチケット売り場かございました。

杭州東駅の一階チケット売り場。

杭州東駅の一階チケット売り場。

杭州東駅の待合室スペース全景。ひろっ。

杭州東駅の待合室スペース全景。ひろっ。

チケットの売り場はたいてい「受け取り」「買う」「変更する」の3つが並んでおります。中国語のみ。北京や上海はどうだったかな。西洋風の外国人が窓口を見つけられず悩んでおりましたが、漢字だけじゃそりゃ無理だ。もちろん中国ダメだということを言うつもりはなく、その視点、日本にいるときに持たねばなりません。(でもG20きたばかりなのにな)

中国版の新幹線

中国版の新幹線

出張は終わり。帰ります。

これから深夜便の浦東→羽田のフライトで東京に戻ります。便利になりましたね。以前は夕方のフライトでしか東京に帰ることができなかったのでせいぜい14時ぐらいまでしか上海にいることはできませんでした。午前1時45分発、午前5時40分着というフライト。時差があるので実質3時間。ほぼ睡眠時間がとれないので明日は使いものにならないかもしれません。

「AKB48 in 上海」とChinaJoy2016

AKB48来了!

AKB48のメンバー5名が上海に来てくれました。昨日は360の授賞式にゲスト参加し、オープニングで2曲を歌ってくれると会場の中は大盛り上がりに。はじまる4時間ほど前から私は会場入りしていましたが、近くのショッピングモールにはファンが大勢すでに集まっていました。今まではAKB48の中国との接点は決して多くないものの、日本の「ホンモノ」のAKB48が中国に直接来る機会がもっともっと増えると大陸のファンにも日本のアイドルとの距離感がさらに縮まるのではないかと期待しています。

ChinaJoy 2016の振り返り

さて、今回のChinaJoy。全体の感想としてはこんな感じです。

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PlayStationブース

PlayStationブース

  • まず、VR関連の出展量の多さにびっくり。去年のChinaJoyではほとんど見かけなかったVR関連。デバイス先行なのはご想像のとおりですが、とはいえ数十以上のブースがVR中心でした。もっともコンテンツの中身は正直なところまだまだ。ここは、モバイルゲームのクリエイティブが急速にこの数年で中国が進化したのと同じようなスピードを遂げられるかどうか、ポイントは市場の規模が果たしてどれぐらいかというところにかかっていそうです。
  • 会場内でライブ放送している人がものすごく多い。会場内でよく見ているとおそらく3分で10人は探せます。自撮り棒をもってうろうろしている人がいてその人のスマホの画面を覗くと大抵中継中。若い女性もいれば男性もいるし、ちょっと人気なのかなという人は文字を見ていると会話の流れるスピードが速い。会場内は音響の音が大きいので声がほとんど聞こえないわけですが、中にはマイクを工夫して口元や顎のあたりにつけている人も。マイクも何もつけていない人の中継はきっと周囲の音しか入っていないような気がします。。
  • 物売りとコスプレブースが減った。物販はほぼ僅かなスペースだけに。コスプレしている人はちらちと見かけましたが、今年はコスプレ中心のブースがもともと少なかったようで、全体的に去年までのコスプレ感はありませんでした。
  • コンソールはPlayStationとXboxだけ。あのAndroid搭載の据置型ゲーム機が大量に出ていた2年前はいったいなんだったのかと思うぐらいになくなりました(笑)。PlayStationとXbox陣営のみです。ブース規模はPlayStation側の方がXboxの2倍ぐらいでしょうか。実際のところ同じ中国側のパートナーになったので(もともと同じグループ内の企業がパートナーだったが、さらにそれが合併した)競うような環境でもないのかもしれませんが。PlayStation VRへの列の長さは印象的でした。
  • 日本のIPはおとなしく。これも今年見て取れたことのひとつ。日本のIPを打ち出しているところは日系もしくは古くから日本とやっているところに限られ、全体的に日本のIPの打ち出し量は大きく去年と比べて減りました。一時期のようにかなり急騰した中国での日本のIPの価格はピークアウトしてきている状況にもありますが、中国独自のゲームIPもしくはオリジナルが中心という印象です。ゲームにはちょっと日本の隙間がなくなってきたぞ。。。

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てなことで、雑感ベースぐらいでしかありませんが、相変わらずこの季節のChinaJoyは「なぜ上海人は熱中症にならないのか」と思うぐらいの暑さ。コンビニに入っても冷たい飲み物は当然補充が間に合わずに売っておらず、もうそれだけが(仕事とはいえ)毎年憂鬱です。

最後に

ところがAKB48。昨日の360のイベント以外にも、5kong.tvの生ライブに出たり、中投中財という中国の大手ファンドのイベントに出席したりと大忙しだったメンバー。近々また中国大陸のファンとの近い交流があることを、小さいながらも日本と中国の架け橋の裏方をしているものとして楽しみです。

AKB48の5kong.tvの中継の模様を見ようと上のフロアに上がるファン

AKB48の5kong.tvの中継の模様を見ようと上のフロアに上がるファン

AKB48のメンバーが参加してブース内で中継中

AKB48がブース内で中継中

さて水曜日からの上海出張は終わり。東京に飛びます。

ChinaJoyに参加するため上海にきています

ChinaJoy のBtoBエリア

ChinaJoy のBtoBエリア


上海に来ています。毎年この時期にある中国最大のゲームショウであるChinaJoyに参加することが主目的です。そろそろ東京ゲームショウ(TGS)との開催規模の差は拮抗してきているはずで、会場面積だけでいけば圧倒的にChinaJoyが東京を超しているという状況です。

一方で、この時期の上海は40度近くになる猛猛猛猛暑。短パンで歩きたいところですが仕事なのでさすがにそうもいかず汗だくです。

話の内容で書ける話題は少ないのですが、ひとつ興味深いことを。この手のイベントになるとチケットの横流し、使いまわし、が起きます。ChinaJoyには何年も参加し続けてきていますが、少し前まではパスだけ、そのうちQRコードがつき、それでもまぁ使いまわしができました。さらにはBtoCとBtoBはチケットが違うのですが、何年か前までは柵があっても通り抜けられる「柵のすきま」があったりして、そこからダダ漏れでした。

チケットの説明。1日1人2回までよ!

チケットの説明。1日1人2回までよ!

いつのころからなのか記憶がありませんが(今年が最初なのか去年もそうだったのか記憶が曖昧です)ふと今日裏側を見ると「1人1日2回までだよ!」というのと、「出口でもQRコードいるよ!」というステキな仕組みが出来上がっています。1人1日2回というのは使いまわし防止。出口でもQRコードいるよってのは、柵のあたりで中に入った人が次の人にパスを渡して、なんてことが出来ない(出るときもやればやれないこともないものの)仕組み。進化してます。

上海のECサイトでICPライセンスを必要としないケース

ECサイトにICPライセンスは必要なのか

一般に外資企業は中国ではECサイトを展開する際、増値電信業務経営許可のうちICPライセンス(経営性ICP証)が必要とされる理解があり、実際にオンライン上で決済を行う場合には現行の電信業務分類目録(2003年版)等をもとに解釈を検討しても法令上は必要となると考えられます。ICPライセンスは事実上外資単独では取得できないため、これが外資による中国でのEC展開の足かせの一つでした。ただ、一部の外資系企業によるECサイトには、明らかにICPライセンスを持っていない企業が主体となり、かつ決済も同じドメインで完結しているというケースが見られます。

上海市通信管理局の回答

上海市通信管理局は、従前から「情報サービスに対する対価ではなく物の対価を得ている」ため、ICPライセンスは要しないという説明をしています。中国国内の企業にとってICPライセンスの申請はさほどハードルが高いものではないため(過去の日本の第二種電気通信事業者に類似しています)主要なサイトは上海市に登記されている企業でもおよそほぼ全ての企業が持っています。しかし、外資企業がとなるとこの解釈に対して保守的な対応を取る企業が多く存在していたのも事実です。例えばUNIQLO(中国)のケースでは、決済部分以降はTaobaoにリンクしています。

今回、上海市通信管理局は当社中国弁護士からの質問に対して「実店舗があればICPライセンスは要しない」との回答を得ました。この実店舗がある場合という定義については、複数の店舗が必要なのか、単一の小規模な店舗でよいのかは明確ではありません。なお、同時に行った北京市通信管理局への同様の質問に対しては明確な回答はありませんでした。

商務部による通知

一方で、商務部が2010年に公表した通知(商資字[2010]272号)が根拠とされているケースも多くみられます。この通知ではインターネット販売とは「企業の販売行為がインターネット上に拡大されたもの」(原文:互联网销售是企业销售行为在互联网上的延伸,经依法批准、注册登记的外商投资生产性企业、商业企业可以直接从事网上销售业务)としていて、これは実店舗があればよいとの上記回答に一致した解釈と考えられます。(http://www.mofcom.gov.cn/aarticle/b/g/201009/20100907160053.html)

また同通知では「法律に基づき認可、登記された外商投資生産型企業、商業企業は直接インターネット販売業務を取り扱うことができる。」「企業は自社のネットワークプラットフォーム(注:ECプラットフォーム)を通じて直接商品販売を行う場合、電信管理部門に届け出なければならない。」とされています。ただし自社製品を販売する際にはICPライセンスは不要であるとの表現があるわけではなく、ここは日本国内の過去の報道等で一部誤解があるようです(必要とされる範囲が明確であることからこのように解釈できる可能性はありますが、不要であることが明確にされているというわけではありません)。特に、ICPライセンスを含む増値電信業務経営許可は工信部の所管である点も注意する必要があります(ICPライセンスは各地方の通信管理局が所管)。

一方、私たちは上記の全ての解釈を広義に用いていると考えられる複数のECサイトの運営企業の経営範囲(工商部門による営業許可の範囲)について確認をしてみたところ、複数の上海市で登記している大手の外資企業では、いずれも電子商取引などを経営範囲に含めているケースはなく、販売業務のみを許可されていました。補足すると、上記商務部の通知で定められている「営業許可証をWebサイトのトップページまたは目立つ場所に表示」(原文:外商投资企业从事网络销售及有关服务行为时,应当在其网站主页面或从事经营活动的网页醒目位置公开营业执照)という規定にそった対応をしているケースは見当たりませんでした。

現状の理解

現状の中国では、上海を含めた自由貿易試験区でのEC事業の開放姿勢など、中国全体でECについては外資の存在を認める傾向にあるとみることができます。自貿区だけでなく、少し前になりますが一号店の経営権を実質的にウォルマートが支配する際の商務部の判断も同様でした(認めないのではなく、一定の制限のもとに認めるという手続き)。一方で、中国特有である地方・窓口によって判断が異なる点、事業領域によって所管が複数の部門にまたがる点などを考慮すると、安易に事例のみをもって判断することは避けるべきです。中国全体のEC市場の活況が見える中、外資としても展開の自由度が上がることは望ましいことですので、引き続き注視していく必要があります。

中国最大のゲームショウ「ChinaJoy」に

Microsoft Xbox Oneのブース。プレイできるコーナーが設けられ、かなりの人数の列が集まり賑わっていました

Microsoft Xbox Oneのブース。プレイできるコーナーが設けられ、かなりの人数の列が集まり賑わっていました


昨日は中国最大のゲームショウであるChinaJoyに行ってきました。この時期の定例行事です。会場面積だけでみても毎年幕張メッセで開かれる東京ゲームショウのおよそ3倍ぐらいの規模。また写真でのレポートは書きたいと思いますが、今年の各社の出展はモバイルへのシフトが相当進んだ現状をよく現していたと思います。また、ついに家庭用ゲーム機が解禁になり、Xbox OneやPlaystation4だけでなく、ZTEと第九城市の合弁、TCL、Coolpadなどが出す端末も出展されていました。クララオンラインからは東京と北京から6名がChinaJoy入りして、日本や台湾のお客様、中国のパートナーをまわっています。

SONY PlayStation4、VITAも中国でいよいよ販売。

SONY PlayStation4、VITAも中国でいよいよ販売。PlayStation4もプレイできるコーナーには長蛇の列が。

また昨晩は、ChinaJoyにあわせてこられた日本のゲーム会社のお客様や、上海でビジネスをされている当社のお客様・お取引先様、お世話になっている方などをお招きしての懇親会をホストさせていただき、皆さんの交流を含めて頂きました。また、飛び入りで、最近まで日系のゲーム企業で総裁を務めた、この世界では有名な人物も顔を出していただきました。

「日系同士で中国でビジネスをしても中国市場の成長は取り込めないが、日系同士はもっと助け合って中国市場に食い込むべき」というのが私の主張です。商社や一部の製造業を除く多くの日系企業は、日系企業同士でビジネスをするだけで、中国企業の顧客比率が8割、9割と高い企業は少ないのが現状でした。小さな「日本村」で仕事をしていても、中国の成長は取り込むことができません。ただ、この成長速度に負けないようにするためには、必要に応じて互いの持つリソースを出し合って市場に早く食い込む、という戦術も必要です。

中国市場はもうだめだなんて言う声も聞こえますが、それは大間違い(昨日も、あるEC企業の方の売上を聞いてびっくりしました。すごいです)。これからが正念場。粘り強くいきます。

高鉄で北京から上海へ移動

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「高鉄」。日本でいう新幹線で北京から上海に移動しています。報道されている通り、先週から中国では軍事訓練が活発化しており、昨日などは上海では7割近い国内線のフライトが欠航になるというかなりの異常事態です。今日はどうしても移動する必要があるため、安全策をとって北京から上海への移動を、移動する私含めて5人ともすべて高鉄に変えることにしました。

北京から上海への移動は5時間から5時間半程度。列車により停車駅が異なります。最も速い列車は、北京を出ると済南、南京だけに止まり、次が上海です。北京は北京南駅、上海は虹橋駅がそれぞれ発着駅です。この路線にはおなじみの日本の設計の新幹線(E2系をベースにしたもの)が走っています。

いくつかトピックを整理しておきます。

  • 予約時のパスポート番号や身分証明書の番号の違いには注意。 – 今回、一緒に出張している中国人の社員の番号が末尾一番だけ違い、予約したチケットの窓口での受け取りは×。こうなると主任の窓口にいって引き取ることになりますが、どちらの列も並ぶのに30分近く並んでおり大変です。ちなみに今回の場合は、手書きのチケットが渡されていました。
  • 携帯でのデータ通信は、基地局間のハンドオーバーが追い付いていない。 – 時速300キロ前後で走っていますが、見ていると電信も聯通も、基地局を離れたときに次ぎの基地局と接続する際、一度しっかりと接続が切れてしまっています。
  • 携帯での音声通話は、北京から天津ぐらいまでと、蘇州から上海ぐらいまでは悪くない。 – 主観ですが、音質は昔の東海道新幹線と同じ感覚ぐらいです。
  • 飲み物と食べ物は事前に買ったほうがいい。 – 社内販売もありますが、さすがに6時間近い列車移動ではなにか口に入れたくなります。改札口の手前でしっかりと買い込みましょう。
  • 一等にある電源プラグは二人で一つ。 – ケンカしないようにしましょう。一等の上にビジネスクラスの設定がありますか、高すぎて乗ってませんので分かりません。。
  • 駅の停車時間は各駅ともに基本は2分で設定。 – すーっと空気を吸いにいく時間はあまりありません。。外に出るなとのアナウンスも流れます。

そして、何より列車の中で仕事をしようと思っても、上に書いた通りデータ通信が安定しないため、なかなか仕事に集中するのは難しい状況でした。

飛行機と比較してみます。北京市内の当社のオフィスから空港に行くのと北京南駅までの時間はあまり変わりません。空港には少なくとも一時間前に到着する必要がありますが、さすがに渋滞などの可能性を考慮して国内線でも一時間半前にはつくようにします。一方の鉄道は、チケットを持っていればギリギリでもOKですが、予約したチケットを引き取ろうとすると列に並ぶことも必要です。すると少なくとも30分前には着くようにしたくなります(日本でもあまり変わりません)。

移動時間の比較をすると、飛行機では、約2時間半。高鉄は5時間半。着く場所は虹橋で同じ。費用は、高鉄の一等と飛行機の安い航空券であればほぼ変わりません。こうなると私個人の意見では「インターネットに繋がらない時間が短い方」を採りたいので、飛行機に軍配が上がります。ま、一度経験できて良かったですが。。

クララオンラインがD2Cと上海東方明珠が設立する合弁会社に関わるアドバイザリーサービスを提供

今日の日経産業新聞の記事及びD2Cさんのプレスリリースで公表された上海自由貿易試験区でのD2Cさんと上海東方明珠による合弁会社の設立に関して、クララオンラインはD2Cのアドバイザーとして関与させていただきました。また、今日開かれたGMIC Tokyoの会場でのD2Cさんのセッションの中で、本件についてクララオンラインが関与させていただいたことについても、光栄にも触れて頂きました。

現在の日中の政治環境の中では、広くコンテンツ領域においても厳しい環境が続いており、例えば日本作品の映画の上映・地上波での放送が事実上認められない状態が続いています。一方で、全てが閉ざされているわけではありません。一例を挙げると、いま中国の動画サイト側からの日本のコンテンツの買付けについてはかなり積極的になっています。というのも、日本での中国の動画サイトのイメージといえば「海賊版が多い」という印象が強く固定化されていますが、この1-2年、一部のサイトを中心に、「むしろ正規のコンテンツを買いたい」「正規のコンテンツを買うことで、違法に配信している競合サイトとの差別化をはかりたい」という意識に変化してきています。もちろんこの背景には、動画サイト周辺における資金の巡りが良くなってきていることがあります。ただ、日本側からすると、きちんと海賊版の配信を止めた先でないと交渉できないわけであり、日本と中国の認識差の存在が、大きなビジネスに繋がっていないのです。

同時に、モバイルゲームについても急速に市場が拡大しています。ただ、こちらは日本でヒットするタイトルと、そのまま中国に持っていってヒットするタイトルは(ごく一部を除いて)かなり違いがあります。言語面のローカライズ、内容のカルチャライズについても、必要とされる範囲は小さくなく、場合によっては少し手をいれるのではなく、かなり作り直す覚悟も必要です。そしてPublishingの環境も大きく異なることから、適切なローカルパートナーが求められます。

その中で、今回のD2Cさんのお取組みは、上海最大のメディアグループとの提携というかたちを作られることで、中国でのスムースなPublishing、運用、そしてプロモーションを一本の線で結ぶ強固な日中の架け橋になると確信しています。

実は私はこのプロジェクトへのアドバイザーについて当社に打診を頂いた際、ほぼ即答で本件に関与させていただきたい旨を申し上げました。中国の国営企業と、NTTドコモ・電通グループの共同出資であるD2Cさんという存在による日中の架け橋は、今の日中関係の中、中国のデジタルコンテンツ市場の拡大をチャンスとする日本企業のためにも、その存在意義は極めて強いものになると感じたためです。ある意味で、会社としての利益という視点ではない、さらに高い意義を、直感的に意識しました。

日本と中華圏のデジタルコンテンツ領域について、両方の事業環境に根差したアドバイスできる存在は、双方の市場規模に比して、残念ながら多くはありません。いらっしゃる場合でも、日中どちらかの企業の現地法人やパートナーとしての存在であるケースが多いのもまた現実です(自社の案件だと、どうしても俯瞰的な視点がとりにくい)。私自身、今回のプロジェクトに責任者として関与させていただいた中で、クララオンラインが日本-中華圏のデジタル市場における経営戦略・財務・契約内容・コミュニケーションなど総合的なアドバイザリーを提供できる「頼っていただける存在」になるために、引き続き一件一件のプロジェクトに真剣に向きあっていく気持ちを新たにしたところです。